統計数理研究所とJSR、共同研究部門を設置
ISM2020-09
2020年10月1日
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大学共同利用機関法人情報・システム研究機構 統計数理研究所(所在地:東京都立川市、所長:椿 広計、以下「統数研」)と、JSR株式会社(本社:東京都港区、代表取締役CEO:エリック ジョンソン、以下「JSR」)は、2020年10月より共同研究部門「JSR-ISMスマートケミストリーラボ」(以下「本共同研究部門」)を設置することで合意しました。データ駆動型材料研究を促進する基盤技術を共同で開発し、機能化学品の分野を対象に新規材料開発の飛躍的な効率化を目指します。
統数研とJSRは、2017年から現在に至るまで、マテリアルズインフォマティクスの技術開発と実証研究を推進してきました。今回の共同研究部門の設置により、両者の協力体制の更なる強化を図ります。本共同研究部門には、統数研ものづくりデータ科学研究センターの研究者4名を含む統数研の研究者5名が参画します。また、現在、本共同研究部門に参画する博士研究員を募集しています(https://monozukuri.ism.ac.jp/careers/ )。JSRからは、マテリアルズインフォマティクス、計算・理論化学、高分子化学・有機化学を専門とする3名の研究者が本事業に参画します。また、JSRは参画者を統数研に滞在させて、統数研の人材育成プログラムやOJTを活用してデータサイエンス人材の育成を図ります。
実験結果の観察により理論を構築し、測定や計算によって検証し材料設計を行うという旧来の材料開発手法とは異なり、本共同研究部門では多次元にわたる材料空間の新しい可視化や表現手法の開発、高速な計算化学手法を用いたデータ蓄積による性能予測モデルの適用範囲の拡大、理論的な洞察に基づいた新しい物性記述子の開発など化学とデータ科学を融合させたアルゴリズムを開発しソフトウェアとして実装します。これらの研究成果によって高機能高分子や感光性材料などの機能化学品の開発効率が飛躍的に向上することが期待されます。
統数研は、データ科学を専門とする国内で唯一の研究機関です。1944年の設立以降、データ科学の理論と応用において、世界をリードする先駆的な研究成果を生み出してきました。JSRは1957年に合成ゴムの国産化を目指して設立されました(旧社名:日本合成ゴム株式会社)。その後、エマルジョンや合成樹脂へと事業を展開し、1970年代後半からはそれらで培った独自の高分子技術を活用して半導体材料・ディスプレイ材料・光学材料等へと業容を拡大してきました。足元では、ライフサイエンス事業を新しい柱として、バイオ医薬など最先端の医療ニーズをとらえたバイオプロセス材料や診断薬材料、創薬支援サービスなどを提供し、収益の拡大を進めています。
本共同研究部門は、産業的課題の解決を図りながら、同時に産学の価値共創の下でサイエンスの基礎研究を推進します。研究成果を積極的に社会に還元し、データ駆動型材料研究の学術的発展に貢献します。
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【本件に関するお問い合わせ先】 大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 統計数理研究所 運営企画本部 企画室URAステーション TEL:050-5533-8500(代表) E-mail:ask-ura@ism.ac.jp 〒190-8562 東京都立川市緑町10-3 |
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