NOE型研究センター

2016年度以降のNOE 型研究組織の改組に伴い、現在は、リスク解析戦略研究センター、統計的機械学習研究センター、ものづくりデータ科学研究センター、医療健康データ科学研究センターの4センター体制となりました。これらのセンターは、喫緊の具体的な社会的課題の解決に向けて統計数理と個別科学分野の接点にあたる部分を活動の場とし、後述の各NOEの中核の役割を果たす、通称、NOE型研究センターです。(2023年4月1日現在)

リスク解析戦略研究センター

地震、金融、環境、資源などの様々なリスクについて、データ収集、モデル開発、社会実装といったプロジェクト型の研究を推進しています。リスク研究の対象は様々ですが、データの設計方法やリスクを表現する数理モデルなどの分野共通の方法論があり、これに関する理論と実践的方法の構築を行っています。さらにリスク解析に関する研究ネットワーク組織を運営することにより、分野横断型のリスク研究コミュニケーションの円滑化を担い、社会の安心と安全に貢献することを目指します。なお、センターでは、リスク科学NOEの形成の中核を担うと同時に、2020年4月に、センター内に “環境資源データ科学研究ユニット” を設置し、環境資源に係る各研究プロジェクトおよびネットワーク形成を推進しています。

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山下 智志 センター長

センター長加藤 昇吾

統計的機械学習研究センター

「機械学習」は、経験やデータに基づいて自動学習を行うシステムに関する研究分野で、データからの推論を扱う統計科学と、アルゴリズムを扱う計算機科学を基盤としています。その応用分野はロボティクス・情報通信・インターネット上のサービス技術などの工学から脳科学・天文学などの自然科学に至るまで広範囲に及びます。本センターは、統計的機械学習NOE活動の中核的役割を果たすとともに、統計的機械学習分野のさまざまな研究プロジェクトを国内外の研究者と共同で推進し、価値の高い研究成果を産み出すことを目指しています。

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福水 健次 センター長

センター長福水 健次

ものづくりデータ科学研究センター

人口減少・グローバリゼーション・産業構造の変化により、我が国のものづくりは国際的優位性を急速に失いつつあります。さらに、欧米・アジア諸国の国家成長戦略にデータ科学の最新技術が組み込まれ、世界のものづくりは今まさにパラダイムシフトを迎えようとしています。今後益々激化する世界のパワーゲームに対抗するには、他の追従を許さない独創的イノベーションを起こしていく必要があります。機械学習・最適化・ベイズ推論・材料インフォマティクス等を技術面の柱とし、「創造的設計と製造」を実現するための革新的手法を創出する。これが本センターのミッションステートメントです。

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吉田 亮 センター長

センター長吉田 亮

医療健康データ科学研究センター

産学官における医療・創薬・ヘルスケア・公衆衛生を担う統計数理・データサイエンス研究を推進します。医学研究の科学的基盤を支える基礎数理・計算機科学から、基礎医学・臨床医学・社会医学の種々の研究領域ごとの応用理論、最先端の人工知能・機械学習・ビッグデータ解析など、最新の医学研究で求められる多様なニーズに応えるための新たなデータサイエンスの基盤作りを目指します。また、医学アカデミアの研究実施体制の強化のための全国規模のネットワーク構築および高度専門統計教育を推進します。

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松井 茂之 センター長

センター長松井 茂之

調査科学研究センター (2011年1月〜2017年1月)

日本人の国民性調査や意識の国際比較調査など統計数理研究所の半世紀以上にわたる社会調査研究の成果を基盤として、そのさらなる発展と調査科学NOE(Network Of Excellence)構築を通じた国内外関連諸機関との連携および社会的貢献の促進のために、2011年1月から2017年1月で調査科学研究センターとして活動しました。現在本事業はデータ科学研究系調査科学グループと社会データ構造化センターに引き継がれました。引き続きいくつかのプロジェクトにより調査科学の学術的基盤の充実を目的とした活動のハブ機関としての役割を果たしていきます。

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データ同化研究開発センター (2011年1月〜2019年3月)

数値シミュレーションと観測データを「つなぐ」ための基盤技術であるデータ同化法の研究開発を実施します。逐次ベイズフィルタの理論的研究をはじめ、先進的なモンテカルロアルゴリズムの開発およびその応用、高品質な物理乱数を高速に発生させるための技術開発、超大規模並列計算機を利用するためのプラットフォーム開発、データ同化の結果を可視化するためのソフトウェア開発、そしてデータ同化法の様々な分野への応用研究を行い、未来予測が可能なシミュレーションモデルの構築や、効率的な観測システムデザインの提案に貢献します。

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上野 玄太 センター長

センター長上野 玄太