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五代所長:末綱 恕一

任期:1958(昭和33)年4月1日〜1970(昭和45)年8月5日

大正11年3月東京帝国大学理学部数学科を卒業後,九州帝国大学助教授,東京帝国大学助教授を歴任し,昭和10年から昭和34年3月まで東京帝国大学理学部教授を勤めた。同氏は,昭和19年統計数理研究所の創設にあたり「設立準備委員」を勤め,創設後も研究所参与,所長(兼任),評議員として,研究所の管理運営に参画し,今日の統計数理研究所の基礎づくりに貢献した。

さらに同氏は,昭和33年4月から昭和45年8月6日に逝去するまで統計数理研究所長を勤め,その間,第4研究部(情報科学理論)の創設準備など研究部門の整備拡充を図るとともに,他に先駆けて大型電子計算機システムの開発導入を行うなど研究環境の強化に力を注ぎ,在任中の昭和43年11月には研究所独自の新庁舎の建設をみた。

同氏は,解析的整数論に関する数多くの研究論文を発表した。特にL関数を解析的に応用したイデアル論に関する関数の最大位数についての論文は,世界的にも広く知られている。また,フォン・ミ−ゼス流の理論を紹介した『確率論』は,この分野での先駆的業績として評価された。さらに同氏は,日本数学会理事長,科学基礎論学会理事長等を歴任するとともに,昭和22年から20余年にわたって学士院会員を勤めて,わが国の学術進展に多大の貢献をし,昭和44年に勲二等旭日重光章を授与された。


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