松江 要氏によるセミナー

日時
2013年5月21日(火) 13:30~14:30

登録不要・参加無料

場所
統計数理研究所 セミナー室5(D313, 314)
講演者
松江 要  (東北大学大学院理学研究科数学専攻助教 (CREST))
題目
複雑さを捉えるための挑戦
概要

自然現象、または物質の構造には多くの場合「複雑さ」が付き纏う。本講演では金属ガラスを例にとり、複雑さから特徴的な構造を抽出するための数学的アプローチを紹介する。ガラスは一般に対称性などの規則的な構造を持たず、その構造の解析は統計分布関数などを用いて行われるのが一般的であった。しかし近年オームストロング単位の微小スケールで原子配置を観察する事が可能になり、クラスターユニットごとに解析が進む事が期待されつつある。そこに近年数学の道具として急速に発展しつつある「パーシステントホモロジー」を用い、一見規則性のない構造から特徴的なものをトポロジカルな視点から抽出する事を試みる。