研究会 「マルコフ連鎖モンテカルロ法とその周辺」
URL :
http://www.ism.ac.jp/~iba/ken2011Mar.htm
- 日時
- 2011年3月10日(木)〜12日(土)
- 会場
- 統計数理研究所3F 第5セミナー室 (D313/314)
本研究会はベイズ統計関係の内容は含んでいません.MCMCやベイズの入門的内容については公開講座等をご利用ください.ベイズ以外で統計科学・機械学習に関連する部分はいろいろありますが,特に最終日のテーマは今後重要になると思います.また2日目の午前の講演の内容は統計科学のこれからの応用分野として興味深いものと考えています.
*のついたタイトルは確認済み.ほかは仮題です
◆10日(木)◆
テーマ 「ダイナミクスの工夫や実装の工夫」
( 午前:なし 午後:13時〜16時10分 )
MCMCで用いるマルコフ連鎖を定める方法,
またそれを実装する手法についてはこれまでも多くの工夫がされてきたが,
その中から最近の話題,以前からあるが知っておくべきこと,などいくつかを選んで話していただく.
- プログラム
- 13:00-13:10(10分)
庭幸人(統数研)
イントロ
- 13:10-14:00 (50分)
諏訪秀麿 (東大院工)
詳細つりあいを満たさないマルコフ連鎖モンテカルロ法*
- 14:00-14:50(50分)
佐々木志剛 (東北大工)
rejection-freeモンテカルロ法による平衡ガラス模型のシミュレーション*
- (休憩 30分)
- 15:20-16:10 (50分)
原尚幸 (東大工)
分割表のサンプリングとマルコフ基底*
◆11日(金)◆
特別講演 ( 午前:10時30分〜11時20分 ) &
テーマ 「拡張アンサンブル法とその周辺」 ( 午後:13時〜17時30分 )
午前中は生体中でのたんぱくの形状推定に関する講演をお願いした.
午後の部では拡張アンサンブル法について
1) 設計,レアイベントサンプリング,数え上げなどへの応用
2) 生物・生体系への応用,を中心に扱う.また,その周辺の興味ある話題についても論じる.
- プログラム
- 10:30-11:20 (50分)
池谷鉄兵 (首都大学東京 理工学系研究科)
NMR法による生きた細胞内での蛋白質の立体構造決定とダイナミクス解析*
- (昼休み1時間40分)
- 13:00-13:40 (40分)
伊庭幸人 (統数研・総研大)
レアイベントサンプリングに関する2,3の話題* (イントロ兼ねる)
- 13:40-14:10 (30分)
福島孝治 (東大総合文化)
ポピュレーション・アニーリング法の展開*
- 14:10-14:40 (30分)
中島哲也 (東大総合文化)
疎結合スピングラス模型における平均場方程式の解空間*
- 14:40-15:10 (30分)
斉藤稔 (阪大院理・阪大サイバーメディアセンター)
遺伝子制御ネットワークの頑健性のデザイン*
- (30分休憩)
- 15:40-16:10 (30分)
北島顕正 (阪大院理・阪大サイバーメディアセンター)
グラフオートマトンの研究
- 16:10-17:00 (50分)
白井伸宙 (阪大院理・阪大サイバーメディアセンター)
天然変性タンパク質の格子モデルとシミュレーション(天然変性タンパク質のサーベイ含む)
- 17:00-17:30 (30分)
菊池誠 (阪大サイバーメディアセンター)
格子たんぱく模型のシミュレーションに関する話題
- (懇親会)
◆12日(土)◆
テーマ 「シミュレーション結果の高次元解析」
(午前:10時〜11時50分 午後:13時10分〜16時00分)
MCMCをはじめとする大自由度シミュレーションの結果は一般に高次元空間からのサンプルである.
従来はそこから既定の秩序変数,熱力学変数の期待値や分散を求めることで解析を行っていたが,
生体高分子に代表されるような複雑な系では,高次元サンプルから事後的に本質的な情報を引き出す
「シミュレーションデータの多変量解析」とでもいうべき手法が必要になってきている.
このテーマではその周辺を論じる.
- プログラム
- 10:00-10:10(10分)
伊庭幸人(統数研)
イントロ
- 10:10-11:00(50分)
高野宏 (慶大理工)
緩和モード解析とペプチドのシミュレーションへの応用*
- 11:00-11:50 (50分)
徳永旭将 (九大理)
時間領域ICAとその周辺
- (昼休み1時間20分)
- 13:10-14:00 (50分)
関嶋政和 (東工大学術国際情報センター)
大規模生体分子シミュレーションの解析とプリオンタンパク質などへの応用
- 14:00-14:50 (50分)
小山洋平 (理研計算生命科学研究センター設立準備室)
原子間相互作用摂動解析による分子状態と重要な相互作用の同定*
- (休憩20分)
- 15:10-16:00 (50分)
末谷大道 (鹿児島大・JSTさきがけ・理研基幹研究所)
カーネル多変量解析に基づく大自由度カオス力学系の解析*
- ※ 統計数理研究所共同研究 「マルコフ連鎖モンテカルロ法によるレアイベントサンプリングと数え上げ」による支援を受けています